コンクリートの品質確保〜品質のよいコンクリートから補修方法まで〜

〜施工、強度、養生、脱型、補修まで〜

1 コンクリートに期待される性能

コンクリートは圧縮に強く、引張に弱い。
よって引張側に鉄筋を入れる。

2 コンクリートの施工

(1)コンクリートの強度

・水セメント比が小さいほど、耐久性が高い。

・凍結融解の抵抗性は空気量が適切な量(4.5%±1.5%)が必要(3〜6%)

・コンクリートは練混ぜから打ち込み終了までに、外気温が25度を越えるときは90分以内に25度以下のときは、2時間以内と決まっている。

(2)養生と脱型

脱型に必要な圧縮強度(標準示方書施工編5)
部材面の種類 圧縮強度
厚い部材の鉛直に近い面、傾いた上面、小さいアーチの外側 フーチング側面 3.5
薄い部材の鉛直に近い面、45度より急な傾きの下面、小さいアーチの内面 柱、壁、はりの側面 5
スラブおよびはり、45度より緩い傾きの下面 スラブ、はりの底面、アーチの内面 14

コンクリートの養生の標準期間です。

養生の標準期間(標準示方書施工編10)
日平均気温 混合セメントB種 普通セメント
15度以上 7日 5日
10度以上 9日 7日
5度以上 12日 9日

・日平均気温が4度以下で寒中コンクリート、25度以上で暑中コンクリート

(3)コンクリートの呼び名

普通 21 8 20 N →コンクリートの種類 呼び強度 スランプ 粗骨材の最大寸法 セメントの種類

3 コンクリートの品質

アルカリ総量は、3kg/m3以下、塩化物イオンは0.3kg/m3以下

・ひび割れ、ジャンカ、コールドジョイント

・劣化

・塩害:通常鋼材は、PH10以上のアルカリ性の鋼材のまわりに不動態皮膜ができて腐食しない。

・アルカリ骨材反応コンクリートのアルカリ成分が骨材の特殊な石と反応して、シリカゲルを生成して、膨張する。

・凍害

・中性化:鋼材の周りにできる不動態皮膜はPH10程度以下になると破壊される。通常のコンクリートは、PH12〜13.

・化学的腐食

・疲労

4 補修工法(2mm以上は原則補修)

(1)注入工法

エポキシ樹脂

(2)充填工法

エポキシ樹脂モルタル

(3)表面被覆工法

ウレタン樹脂系

5 耐久性の向上方法

・かぶりの増大

・水セメント比の低減

・混合材料の使用(高炉スラグ)

・適切な空気量

・防食鉄筋、表面被覆

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